「しかし、悪霊があなたがたに服従するからといって、喜んではならない。むしろ、あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」
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(ルカによる福音書10章20節) |
72人の弟子たちが主イエスから伝道へと派遣された。
弟子たちは喜びにあふれて、伝道の成果を主イエスに報告した。
「お名前を使うと、悪霊まで屈服しました」と興奮して語っている。
主イエスに対抗する力は何も存在しない。サタンも主イエスの前に無力にされ、敗北する。
主イエスは勝利者だ。
弟子たちは目覚しい働きをした。悪霊を屈服させ、病気を癒すことが出来た。
素晴らしい伝道の成果を上げたのだ。
しかし、今、日本の教会の伝道の業でこのような目覚しい成果が上がらないことを嘆く声が聞かれるが、伝道の業は成果が上がったとか上がらないという問題ではない。主イエスの力、神の力が働いたということを知るということが伝道することの恵みとして与えられる。
伝道によって信仰の確信を得ることが出来るのだ。
弟子たちは自分が出来ないことが、主イエスの力によって出来たと喜んでいる。
しかし、主イエスは弟子たちに「出来た」とか「伝道が成功であった」ということではなく、本当に喜ぶべきことについて教えられている。
本当に喜ぶべきことは「あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい」と主イエスは教えられる。
命の書については、イザヤ書4章2節、3節で「栄光となり、誇りとなって輝き、聖なる者と呼ばれて、命を得る者として書き記される」と語られている。このイザヤ書の言葉は主イエスによって成就した。これが主イエスから与えられる喜びだ。
主イエスは今、エルサレムに顔を向けて歩んでおられる。
「顔を向ける」ということは、主イエスの断固たるご意志によって進んでおられることを示す。
十字架の死に向かって断固たるご意志で進んでいかれるのだ。この道のりの中で72人の弟子を伝道へと派遣する。
主イエスは十字架によって死を滅ぼし、罪を滅ぼして、私たちを救いあげて私たちの名を天に書き記し、主イエスの勝利の栄光の輝きの中に招いてくださるのだ。この大いなる救いを喜びなさいと真に喜ぶべきことを教えてくださっている。
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