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「子よ、何事をなすにも柔和であれ。そうすれば、施しをする人にもまして愛される。偉くなればなるほど、自らへりくだれ。そうすれば、主は喜んで受け入れてくださる。
〔身分の高い人や著名な人は多い。しかし、神の奥義は柔和な人に現される。〕 主の威光は壮大。主はへりくだる人によってあがめられる。 」
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(シラ書〔集会の書〕 3章 17〜20節) |
シラ書は「集会の書」とも呼ばれています。この名称は初代教会によってつけられたと考えられています。シラ書はキリスト者の集会、つまり教会において教理を教える人々によって新信仰者の教育のために盛んに用いられた為と考えられています。
著者のベン・シラ(シラの息子の意)に由来してると考えられています。。序言には、著者の名前はイエスス(ヨシュア)で、もともとヘブライ語で書かれていたものを著者の孫が(ギリシャ語に)翻訳したことが記されています。
ベン・シラは知恵を教える教師であり、その点では箴言の作者と似ていますが、シラは真の知恵の源である律法をより一層強調しています。福音書に見られる律法学者の先達とみられています。彼は自分の学問所に、知恵を求めて止まぬ多くの青年たちを集め、生涯の手本となるきわめて伝統的な教えを施したのです。彼は独創性や新しさを目指すのではなく、むしろ古くからの教えを基に道徳上の考察と優れた教育のための勧告を交えながら記しているのです。
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シラは神の律法についても、キリストが非難したようなあまりにも一辺倒なとらえ方はしていません。彼が律法を申命記や預言者の注解を通して理解していたことは事実で、誠実さ、慈愛、過失の許しなどのような社会的美徳に高い評価を与えています。こうした美徳なしには誠実な信仰はあり得ないと述べています。
そして、知恵の源は神にあり神への恐れによって培われると述べています。知恵が人間に幸福をもたらすのは、神が神を信じる者に報いを与えるからですと謳っています。
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