ある日イエスは大勢のひとが話を聞きに来たのをご覧になり、近くの小高い丘に登られました。12人の弟子たちもイエスに付いて行き、その後をぞろぞろと多くの群集が追いました。そしてイエスが腰掛けると、イエスを取り囲むように皆が思い思いの場所に腰を下ろしました。
イエスは皆を見回すと、静かに口を開かれました。
「神さまの前に誇るものがないことを知っている人は幸いです。その人の中に神さまのみこころが行われるからです。」
群集はじっとイエスの話に耳を傾けています。
「悲しんでいる人は幸いです。その人は慰めを受けるでしょう。」
幸いとは、聖書の原語ギリシャ語で "Μακαριος "(マカリオイ)と言います。人間として成功するとか、生活が豊かになるとかいう世俗的な幸せではなく、神さまからの祝福が注がれ溢れるという幸いのことなのです。
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