January




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初めに、神は天地を創造された。地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。神は言われた。「光あれ。」こうして、光があった。神は光を見て、良しとされた。神は光と闇を分け、光を昼と呼び、闇を夜と呼ばれた。夕べがあり、朝があった。第一の日である。
(創世記1章1節〜5節)

 

 大昔、世界は、はっきりした形のない大きなかたまりで、水の上を闇がおおっていました。
 神様が天地をつくりました。神様の名はエホバといいます。
 「光あれ」とエホバがいうと、光ができました。エホバは光と闇とを分け、光を昼、闇を夜と名づけました。これが第一日の仕事でした。
 二日目には、水の中に大空をつくり、大空の上の水と、大空の下の水とに分けました。大昔の人は、青い空をながめて、空にも水があるのだと考えたのでしょう。エホバは大空を天と名づけました。
 三日目には、地をつくりました。大空の下の水を一ヶ所に集めると、かわいた土があらわれました。地には、草と木をはえさせました。
 四日目には、二つの大きな光をつくり、大きい方の光に昼を支配させ、小さい方の光に夜を支配させるようにしました。これが太陽と月で、もっと小さな光―――星もたくさんつくりました。
 五目目には、水の中に魚を、空には鳥をつくりました。
 六日目に、エホバは虫やけものなど、地上の動物たちをつくりました。
 それから、土で神の形に似せてひとりの人間をつくり、鼻の穴から命をふきこみました。こうして最初の人間が生まれました。エホバはかれをアダムと名づけました。アダムとは、「土から生まれた者」という意味です。
 アダムに命を与えると、エホバはエデンの東に園をつくり、そこにアダムを置きました。エデン(「楽園」という意味)から流れ出る河は園をうるおし、そこから四つに分かれて、チグリス河、ユーフラテス河などになり、各地をめぐって流れてゆきました。
エホバは、「アダムひとりではさびしいだろう。かれにふさわしい、かれの助けになる者をつくってやろう」と考え、アダムを眠らせて、ろっ骨を一本とると、それで女をつくりました。アダムは女にエヴァ(「すべての命あるものの母」という意味)という名をつけました。
 エホバは、自分のやった仕事に満足して、七日目には休みました。
 天地創造の物語を描いたもののうちで、もっとも有名なのは、システィーナ礼拝堂の天井画です。この天井画は1508年〜12年、36年〜41年にかけてミケランジェロによって描かれました。天井画の面積は、側壁部分も含めると約800平方メートルにもなります。天井中央には9つの旧約聖書の物語、その周りには7人の預言者と5人の巫女を配し、さらに側壁部分にはぐるりとキリスト家系の人たちを描き、また4つのコーナーには神の勝利を物語る旧約聖書のエピソードをちりばめ、要所に天使たちがふんだんに描かれています。
 9つの旧約聖書の物語の中には、「神光と闇を分ける」「太陽と月の創造」「水と地の創造」「アダムの創造」「エヴァの創造」「アダムとエヴァの原罪および、楽園追放」など創世記最初の部分から題材にされた場面も描かれています。

 このカレンダーの下方にある絵は、4日目に太陽と月を造った様子を現しています。神(エホバ)の右手の先に太陽が、左手の先には月があります。太陽は金色に、月は銀色に輝いていますが、エホバの輝かしさには到底及ばないように見受けられます。
 
 この絵は、エホバが手を差し伸べて「人間あれ」と言って初めての人間アダムが生まれた場面です。アダムは今眠りから醒めたように、自分が生まれてきた大地から身を起こそうとしています。神は右手の人差し指をアダムの指に触れんばかりに力強く差し伸べ、アダムに命の息を吹き入れているように見受けられます。彼は自分に命を与えた神を、丁度子供が母親を見上げるように見ています。彼は今、神の手を離れたばかりで、その表情には、神に対する信頼と、神から離れる不安とが入り混じっています。
 これらの絵にミケランジェロの深い深い信仰が慮られます。ミケランジェロの信仰に習い、常に信仰を現す者でありたいと願います。

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