牧師コラム

 

第2回 「神に立ち帰るチャンス」
2024.6  須賀 工

   
  私は、毎週月曜日午後9時より、インスタグラムを用いて、ライブ配信をしています。タイトルは、「たくみん牧師のはげましラジオ」。このライブ配信は、YouTubeでも聴くことができます。良かったら、お聞きいただければ幸いです。
 最近、このライブ配信において「祈り」をテーマに取り上げました。「祈り」とは、「主に委ねる」ことであると共に、実は「祈り」そのものもまた、私達から生まれる行為ではなく、神様の招き、キリストの導きによって行わせていただいているものであるとお伝えさせて頂きました。それ故に、言葉を整える必要はありません。自分の心に、主をお迎えして、ありのままの言葉で祈れば良いのです。祈れない時は、主が教えてくださった、主の祈りを捧げれば良いのです。大事なことは、いま、主は生きて、私達と祈りを通して、関わろうとしてくださっているという幸いを知ることであると思うのです。
 今、日本のキリスト教会は、とても困難な時代を生きています。特に日本基督教団は、2030年問題、2050年問題が取り沙汰されています。牧師が減り、信徒が減り、ただ教会は減らないため、一人の牧師で、いくつもの教会を受け持たなければいけない状態が生まれます。教勢低下により、教会そのものの維持が難しい状態も生まれるでしょう。牧師を招聘する時代から、牧師が教会を選択できてしまう時代に入れば、地方の教会は、ますます困窮することになるかもしれません。これらの危機は、もう目の前に来ているのです。
 しかし、私は、この危機こそが、日本のキリスト教会のチャンスであると考えています。それは、日本の諸教会が、一つとなって、祈りを合わせ、そして、主に立ち帰るチャンスです。今までの成功例に頼るのではなく、主に頼るチャンスです。クリスチャン人口1パーセントの危機ではなく、まだ見ぬ99パーセントの可能性を見るチャンスです。
 それゆえに、私達にとって今、必要なことは、祈りです。祈りの強化です。祈りの運動であります。皮肉な言い方になるかもしれません。ただ、私達は、もうちょっと、主に頼るべきなのです(笑)。今、主は、この困難な時代を前に、祈りへと、交わりへと招いておられるはずです。この招きに応え、答えをもつ主のために、その心の扉を開けて参りましょう。



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