今月の特集題
  
-苦難の中の喜び-

礼拝の恵み




神様が招いてくださる
田坂 邦彦
 日曜日には教会に行き礼拝を守ること。それは私が生まれて以来当たり前の事として続いてきたことである。両親は共にクリスチャンであり、教会学校(昔は日曜学校)の教師を長い間していた。
 私が小学校4年生の時に東京中野に引越し、日曜日になると我が家は全員教会に。両親と兄二人は世田谷にある叔父が牧師をしているルーテル教会に、私一人小学科の礼拝に出るため教団の東中野教会に(ここで高1の時に受洗、越谷教会に転会した40年前まで)通うことになった。
 因みに私が出た幼稚園は新潟の東中通教会付属みどり幼稚園である。
 また社会人になってからは、独身時代に兵庫県の宝塚教会に4年間、その後家族とともに福岡県の渡辺通教会で4年間教会生活(教会学校の教師も)を過ごした。いずれの教会においても恵まれた教会生活があり、そこで出会った方々との交わりがその後も続いており、お互いの健康を祈りあうことのできる幸いを思う。
 昨年来コロナウィルスの感染防止のため「教会でともに守る礼拝」ができなくなり、インターネットによるライブ礼拝を余儀なくされた時期があった。また、私個人としても病気入院等もあり、教会での礼拝を守れない事があった。
 やはり、礼拝は「教会で」「共に」「賛美し」「み言葉を聞き」「聖餐の恵みにあずかる」ものでありたい。
 教会学校の礼拝は朝9時から始まる。毎週中高生を中心に10名弱が出席。小学科の時は真面目にお話を聞けない場合が多いが、(自分も小学生時代にはそうだった)その小学生たちが中学生となり、中高科に出席するようになり、一カ月も経つと別人のようにお話を真剣に聞いてくれるのが嬉しい。
 神様に招かれて日曜日に教会へ来てくれる生徒たちである。
 そのあと、大人の礼拝が始まる。お互いの挨拶はコロナ禍でほとんどできない現状であるが、いつも日曜日毎にともに礼拝に集う兄弟姉妹がいる。
 ともに祈り、み言葉を聞き、讃美歌を歌い聖餐の恵みにあずかることができる幸いを想う。
 礼拝を守ることが困難であった時代があったことを忘れないでいたい。
(たさか くにひこ)


礼拝の恵みに与る
諏訪 幸子
 信仰生活の中心は礼拝に与る事と、礼拝出席を大事に歩んでいますが、『礼拝の恵み』で心に浮かんだ事が二つあります。
 一つ目は、高校生の時の事です。越谷幼稚園を卒業し、小中学校の頃は毎週日曜日は教会学校に来て礼拝を守り、遊んで帰るという生活を過ごしてきました。しかし高校生になり吹奏楽部に入ると日曜日も部活があり、礼拝に出られないとなった時に、母を始め牧師先生や沢山の大人の方々が動いて下さり(他にも理由はあったでしょうが)夕礼拝がスタートしました。『わたしにつながっていなさい』この神様のメッセージが、強烈に心にあったのだと思います。
 平日は授業の前に朝練があり、放課後も毎日部活。休日も部活の生活の中で、教会や礼拝から離れてしまう事に不安を感じていた高校生だった私に、礼拝の恵みを豊かに注いでくださったのです。当時、夕拝でみ言葉を頂き、一緒に礼拝を守った方々との楽しい交わりは大きな喜びでした。神様の愛と、教会の方々の温かさに包まれていた事をありがたく思い出します。
 もう一つは、今年の4月二週間ほど入院し手術しました。手術前は手術すれば後は回復するものと楽観視していましたが、術後の経過は思わしくなく、貧血が酷く輸血をしても歩けない、目が回って車椅子も乗れない、食事は二口でダウン。徐々に良くなっていきましたが、毎日38度前後の発熱が退院の日まで続きました。コロナ禍で面会も出来ない中、看護師さんや病院スタッフの方々の、何気ない優しさや気遣いが弱っている心に沁みました。食事の度に腹痛があり術後一ヶ月経っても減り続ける体重、家の中は歩けるようになったものの、外を歩くとお腹に響いて痛く、散歩をしたくても二、三メートルで引き返す始末。仕事復帰も延ばして頂きました。退院して一ヶ月経ってもなかなか回復しない身体がもどかしく、周りの人が『今は時間が必要なんだよ、必ず良くなるから、今はゆっくり身体を癒して』と言ってくださる言葉も、頭では分かっても心がついてこないで辛い気持ちでいました。
 そんな中、幸いな事に今はインターネットで礼拝が守れます。自宅に居ながらにして讃美歌を聴き、み言葉を頂き、お祈りに心を合わせ、共に礼拝を守れる喜びをかみしめていました。本当に健康の有難さを感じます。礼拝を守りたい思いが強くなったように思います。
 当たり前と思っていた事が当たり前ではなく、それが恵みだと気づかされます。背後に神様の存在を感じます。困難な時も、悩みの中にある時も、どんな時でも共にいて下さる神様。神様の大きな愛に包まれ感謝です。お陰様で今はすっかり元気です。
(すわ さちこ)

越谷教会月報みつばさ2021年10月号特集
「礼拝の恵み」より



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