今月の特集題
  

礼拝を思う




日曜日ぐらいは・・・
薩摩 雅宏
 礼拝を思うという事で、執筆要請がありました。越谷幼稚園育ちで、教会学校、そして現在に至るまで何回礼拝に出席したでしょうか?現在、新型コロナウイルスのため礼拝を守ることが難しい方もいらっしゃると思います。だから、今回のテーマなのかなと思いました。      
 数多くの礼拝出席の中で印象深いのは、高校三年生のときです。ちょうどその時期礼拝堂の改築工事中でした。教会と幼稚園は、現在の駐車場の所でプレハブを建て、行われていました。
 高校三年生ですから、受験真っ只中です。でも、礼拝にはしっかり出席していた記憶があります。礼拝だけではありません。水曜日に高校生による早天祈祷会も行われていました。会堂建築のための祈祷会です。朝六時からでした。
 礼拝も祈祷会も受験生の私にとって厳しい事でした。夜型の私は、毎晩大学合格ラジオ講座のテキストを買って聴いていました。それを聴いて、寝ればいいのにその後に「セイヤング」や「オールナイトニッポン」などを聞いているので寝るのが遅くなります。当然、朝がきつくなります。土曜日の次の朝は、一番つらいです。
 高等科は、十時に長尾弘先生の書斎で分級がありました。その後、プレハブの礼拝堂で礼拝を守ります。当時の牧師の小海先生のお考えで高校生は一番前に座らなければいけません。冬(もうじき、入試)は、座っている前にストーブがあります。どんな子守歌より強烈でした。睡魔との戦い、負けることが多かったです。(やれやれ、礼拝も終わった。さぁ、これから勉強だ)と思いながら、帰ろうとしたときです。石垣武治牧師から声をかけられました。内容は、次のような感じだったと思います。
 「よく、教会に来ているね。大変でしょ。 でも、日曜ぐらいは、教会に来てもいいよね。」
 満面の笑みで語られたのです。『日曜ぐらい教会に来てもいいよね』衝撃的な言葉でした。平日、高校に通学して、夜遅くまで受験勉強して疲れ切っている。しかし、『日曜ぐらいは教会に来てもいいよね』なんです。この石垣牧師の何気ない一言が現在でも、礼拝に通う私を作ったのかもしれません。正に神の招きの言葉だった気がします。
 礼拝が通常に戻り、幼稚園も教会学校も再開されました。教会に子ども達の声が戻って来ました。
 『日曜日ぐらい、教会へ。礼拝へ。』と。
(さつま まさひろ)


礼拝再開に感謝
古澤ひかる
 新型コロナウィルスの影響による約二カ月間の自宅礼拝の後、6月初めからようやく教会で礼拝を守れることになった。久しぶりの奏楽、前奏は何にしよう。過ぎてしまったけどイースターの曲?それともペンテコステかな?迷った末、やっぱり今一番弾きたい曲にしようと思い、讃美歌19番「みこえきくとて、みまえにつどいぬ」の原曲となっているコラール「最愛のイエスよ、我らここにあり」の小曲を弾かせていただいた。再び皆さんと共に教会でみ言葉をいただく恵みに感謝しながら。
 4月初め、テレビでは毎日朝から晩までコロナウィルスの報道が流れていた。今までにない経験に、これからどうなってしまうのだろうと不安で一杯だった中、礼拝の動画配信が始まったことは本当にありがたかった。最初の日曜日、10時40分に画面をクリックして、いつもと同様講壇に立たれる石橋先生のお姿が映ると、あー何も変わっていないのだととても安心した。そして隣に飾られていたユリの花もとても美しく、その日がイースターであることを実感させてくれた。教会に行くことが叶わなくても、変わらずに礼拝を守れる環境をいち早く整えて下さった先生方、そして長老の方々のご努力に心から感謝したい。そして引き続き自宅礼拝を守っておられる方々にも、また教会で共に礼拝を守れる日が少しでも早く来るよう願っている。
 礼拝動画配信でとても嬉しいことが他にもあった。姉と、コロナ禍を避けて一時的に姉の家に滞在していた93歳の母と共に、この二カ月間、同じ越谷教会の礼拝を守ることができたのだ。「石橋先生、途中でいなくなられたけど、何があったの?」とか「今日はカラスもかーかーって一緒に礼拝してたね~」などとやりとりするのも楽しかった。一緒に同じ礼拝を守るのは、何十年振りだろうか。
 6月から教会学校も再開され、最初の日曜日小学科では予想より多くの子ども達が元気な顔を見せてくれた。今年はみんながいつも楽しみにしている歓迎会や夏のキャンプも中止になってしまいとても残念だが、礼拝堂で子ども達と一緒に過ごすことのできる喜びをかみしめながら、教会学校の礼拝も一つ一つ大切に捧げていきたいと思う。
(ふるさわ ひかる)

越谷教会月報みつばさ2020年6月号特集
「礼拝を思う」より



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