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田坂 邦彦 |
越谷教会の今年度の伝道主題は、昨年に引き続き「聖書を読んで祈って伝道する」
である。
どこで、どのように聖書を読んで、何をどう祈り、どう伝道するのか。
東京神学大学の卒業式の礼拝で、ある先輩牧師がこれから伝道者として巣立って行 く神学生を前に、「あなたがたは聖書と向 き合う時に、仕事の種として聖書を読むのではなく信仰の糧として読むように」つまり、「何を信徒に語ろうかと読むのではなく、まず、一信徒としてはじめに“み言葉に聞く者”としての思いをもって聖書を読んでほしい」と語られた。
私は教会学校の教師をしていて、生徒たちを前にして何を語ろうか準備をする時に、まず、自分が担当する日曜日の教会学校礼拝の聖書の箇所(「教師の友」という教団発行のテキストに語るべき聖書の箇所が決められている)を何度か読む。まず自分はこの聖書のメッセージをどのように聞くだろうか、中高生はどのように聞くのだろうかと。
次に「祈り」について考えてみたい。真剣な祈りが聞かれた経験をだれでももっているのではないだろうか。あるいはその時、聞かれなかったと思った祈りが後になって考えると聞かれていたという事も。
いつ、何をどう祈るのか。
個人で祈る私的な祈りもあれば礼拝の中でともに祈る公的祈りもある。
祈りは信仰にとって「血液のようなもの」であり、祈りのない信仰は“いきた信仰”とは言えない。
聖書には、祈るときはこう祈りなさい、とお手本が示されている。「主の祈り」である。賛美、願い、感謝、とりなし、ざんげ等々。キリスト者は祈りあう群れ、他者のために祈り、祈られている存在としての自分がいる。さらに、イエス・キリストが弟子のペテロに「あなたのために、信仰が無くならないように祈った。」(ルカ22・31〜34)とあるように、神のひとりごから祈られている存在でもある。
「伝道」の基本は毎日曜日共に礼拝を守ることと思う。教会が毎日曜日恵みに満ちた礼拝を守り、教会に連なる一人ひとりが、周りの人たちに 福音 を伝えていく器となれたらと思う。
越谷幼稚園や教会学校に集う子どもたちに福音の種がまかれ、育ち、いつか(それはすぐにではないかもしれないが)実を結ぶことを信じて歩んでいきたい。
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(たさか くにひこ)
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岡林 信雄 |
マタイ28章19〜20節「弟子たちを派遣する」として記載され共観福音書すべてと使徒言行録にも記載されています。
このことはエレミヤ書31章31節以下には、神がイスラエルの民との間に「新しい契約」を結んで下さることが語られています。それは34節後半にあるように「わたしは彼らの悪を赦し、再び彼らの罪に心を留めることはない。」という、罪の赦しの契約です。
その結果イエスの弟子の生きざまはエフェソ4章17〜24節「古い生き方を捨てる」、4章25節〜5章5節「新しい生き方」に向かいます。そしてこれらの御言葉を成就させるために、教団では、教憲前文で「・・・福音を宣べ伝え、・・・」と伝道することを宣言し、越谷教会での伝道主題は「聖書を読んで祈って伝道する」です。
でも「聖書の読み方」「祈り方」「伝道の方法」も信仰の深さ程度によると云うか、神の与えたもう賜物に応じて異なります。
昔日本の偉い牧師が「毎朝15分朝一に聖書を読み祈ること」を勧められたとの話もよく耳にします。また毎日聖書日課に従って読むことが出来るように「信徒の友」に掲載されています。これらの方法は毎日やらないといけないので不信仰の私にはできませんでした。でもこれとは別方法で聖書を読んだ人が私の身近にいました。
私の義祖母は医師であった連れ合いと死別した後、牧師である息子の所に来て、仏教徒がする写経の感覚で口語訳旧新約聖書を二回写教。義父はその姑に習い、筆でしました。彼らは自分の右手で聖書を読み受洗しました。(無論彼らが洗礼を受けることは義伯父夫婦や私の姑の祈りがあってのことと思います。これらは、私の結婚以前のことで、私は免除されました。でもしぶしぶ聖書協会のネットからコピーをしました)
「祈り方」も神の与えたもう賜物に応じて異なります。昔教会学校の教師をしていた頃、子ども達に「どう祈れば、その方法は」と聞かれ、五本指の祈り、それは「親指はもっとも近くにいる人、愛する人、人差し指は示す指なので、教える人、指導する人、癒す人、一番長い中指は長である人、薬指は弱い人、困っている人、小指は小さい自分と五つの人のために祈れば、手の指の順で祈れる」と話しました。
「伝道」の基本は愛です。コリント第一13章には「たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。・・・それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。」と記載されています。
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(おかばやし のぶお)
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越谷教会月報みつばさ2018年6月号特集
「伝道主題に想う」より
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