今月の特集題 礼拝の充実を目指して
感 動
薩摩 雅宏 |
越谷市立小中学校の教職員が一堂に集まって教員研究大会なるものを一月に行います。そこで、講師をお招きして講演があるのですが、今回は元教師で講演家の腰塚勇人氏でした。彼は、中学校のバリバリの体育教師として指導に当たっていました。しかし、大好きなスキーでの転倒事故で頸椎骨折をしてしまいます。首から下が全く動かない、職場復帰など考えられない状態でした。しかし、彼は周りの人の厚い助けを借り、リハビリをし、中学校に復帰したのです。現在は、教師を辞め『命の授業』講演家として各地を飛び回っています。 彼の話の中で「感動って、英語でなんて表すか知ってますか?」という質問が。高校から英語が大の苦手の私には、全く分かりませんでした。次の瞬間、彼は、「CAN DOです」と話したのです。語呂合わせと洒落を合わせて「キャンドゥ・・・かんどう」ということで。続けて彼は、「何かに感動したら、行動を始めなければダメです。何もしなかったら、感動なんかしていない。感じただけ、時間がたてば忘れてしまう。そんなのは本当の感動ではないのです。何かを感じて行動できる自分。それが大事なのではないでしょうか」と話を続けました。感じただけの感動なら何時でもできる、今まで何度も感動してきた。しかし、それは真の感動ではないと。 主イエスは、多くの例え話をしています。とりわけ有名なのが『善きサマリヤ人』のお話。「自分の隣人とは誰か」と問うた話です。この例え話の最後に主イエスは、次のように語っています。「行って、あなたも同じようにしなさい。」質問をした律法学者はそれからどうしたかは書かれていません。多分、同じようにはしなかったでしょうと思われます。 取税人の祈りもそうです。神様に義とされたのは遠く立って祈る取税人でした。 主イエスは、多くの例え話を使って、現代に生きる私達に語りかけています。そして、最終的には「行って、あなたも同じようにしなさい。」と語られるのです。主イエスの話を聞いて、何もしなかったら、行動しなかったら。それでは何も変わっていないのです。 CAN DO 私達は「行動することができる」のです。一人では無理かもしれませんが、共に主イエスが居て下さるのです。だからこそCANなのです。聖書を読んでたくさん感動しましょう! |
(さつま まさひろ) |
石橋由美子 |
2月の特集題が“感動”と聞いた瞬間、私の脳裏にフィルムの早送りの様な感覚が生まれました。今の私は視覚に入るあらゆる事に心が弾み嬉しいのです。何故なのかと自問自答しつつ、この文章を書き始めました。 私は22歳で結婚し夫が招聘された鴻巣教会で11年間、さらに越谷教会で現在36年目、夫と共に歩んで来ました。いまさら気が付かされた事は、私の様な者が牧師と結婚したという事実は本当に感動的で神様の憐れみと慈しみを強く感じさせられる事なのです。しかし、何の取柄も無い私は、悪戦苦闘の日々で娘達には「お母さんはいつも教会と幼稚園の事ばかりして大変だね!」と呆れ顔で言われる程でした。そんな娘達、また同居の義母にいつも支えてもらっていたのですが、私の身体の弱さもあって次第に自暴自棄になり、一人悶々と過ごす内 自分を変えなければ! と考えた末、キリスト教カウンセリングを四年間学びました。また、教会の某女性長老の薦めや某牧師夫人の熱き祈り、さらに夫の了解もあり、次なる学びに導かれ、東京神学大学公開夜間神学講座の受講生になりました。 私は週一回の受講なので四年間も通うことになり、その間、両親の介護や足の治療等、幾つもの壁がありましたが一番の課題は両耳高度難聴でした。授業中は一心不乱で聞き、帰りの車中で録音テープを更に聞いて、先生の言葉の確認をしたりと、人一倍努力しなければなりませんでした。その甲斐あって四年間をクリアし、その上科目受講生第一号と称号を頂き、喜びに満ちた感動的な修了式を迎えることが出来ました。 そして昨年の7月8日に10年以上前から痛みを感じていた足の手術(両側性形成不全性股関節症の為、左足人工股関節置換術)を決断しました。手術は無事に成功し、術後は足の痛みから解放され、厳しいリハビリも順調に進み、以前の私生活とは違う早寝早起きの健康的な生活を得られ、私の左足は生まれ変わったのです。 思い返すと苦しかった日々、痛みに耐えていた日々を祈りつつ乗り越えて今があり、それは全て感動的な事で今の感情が生まれたのだと強く感じています。最後に私のいつも心の中にある聖句と愛唱讃美歌を書き記しておきます。 「この最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」 (マタイによる福音書25章40節) 「 こころを高くあげよう。主のみ声に従いただ主のみを見上げて、こころを高くあげよう。アーメン 」(讃美歌二編一番) |
(いしばし ゆみこ) |
越谷教会月報みつばさ2017年2月号特集 「感動」より |