今月の特集題  出会いの喜び



教会全体修養会

与えられた伝道を息子と共に
石橋 基香
 家族で修養会に参加させていただいたのは今回で3回目となります。豪華なお食事に、大きなお風呂、「花ちょう遊館」では普段目にできない植物やふわふわ飛ぶ蝶に出会い、「真岡木綿会館」にて藍染めの初体験をし、楽しい集い、そして温かい皆様に囲まれ、息子の感想「夏休みで一番楽しかった!」。まっいいのですが、旅の趣旨を全く理解していないですね。
 生まれた時から教会が隣にあり、みことばと讃美歌が当たり前にある中で育った私も、たくさんの行事に参加しましたが、趣旨は理解していなかったと思います。ただ楽しい思い出として心に残っています。
 しかし、それがどれだけ恵まれていたか、幸せな事であったか、息子を通して感じるようになりました。息子達にも聖書に触れて欲しい、こども讃美歌ならほとんど頭に入っている私のように讃美歌を身近に感じて欲しい、私が育った環境を息子にも与えてあげたい、そんな思いで参加させていただきました。
 集いの中で「信仰をもって良かった事」の問いで、「待てるようになった」との事。長男が越谷幼稚園を卒園する際に親へ贈られた言葉も「信じて待つ」でした。ぐさりと刺さる言葉。難しい!「早くしなさい!」「何時だと思っているの?」「いつになったらやるの?」毎日何度口にすることか…。いつか真の待つ心を持てる日を、息子が私と同じようにこの環境に生まれた幸せを感じてくれる日を願い、再来年も教会全体修養会を楽しみにしております。
 最後に、今回の主題の聖書の箇所であるルカによる福音書24章をじっくり読んでみました。弟子の二人はその時、共に歩いてくださっているのがイエスだとは気が付きませんでした。振り返ってみて「私たちの心は燃えていたではないか」と気が付いたのです。また、二人はイエスが復活されたのを信じていなかったので、イエスを目の前にしても気が付くことができなかったのです。イエスはその事を責める事なく、二人の側に寄り添い語られたのです。信じる事ができない心、待つ事ができない心、後になって気が付くたくさんの事。すべて許してくださり、いつでも暖かく迎えてくださる教会を改めて感じ、感謝の気持ちでいっぱいの2日間でした。
 参加された皆様、私に似て(じいじに似て?)はちゃめちゃな息子2人が大変お世話になりました。参加されなかった皆様も修養会を支えてくださり、心から感謝いたします。今年もありがとうございました!
(いしばし もとか)


教会中高生・青年大会 御殿場山荘 (8/19〜21)

夏の終わりに手にした落穂
清水よしひろ
 晴天の只中で開催された青年大会が、遠い昔の出来事のように感じられるのは、季節の移ろいを感じさせる冷たい風が、あの夏の幸福なひと時を想い出に変えてしまった所為なのだろうか。私は大会の最終日に体調を崩してしまったのであるが、新たな月が始まってもなお一向に良くなる気配が無い。このような形で余韻に浸ることになろうとは私自身思ってもみなかった。
 そのため、下がりもせず、また上がりもしない微熱を、記憶を呼び起こす手がかりとして、あの夏の日を振り返ってみたいと思う。 
 青年大会は約半世紀の時を隔てて、静岡県御殿場市、東山荘で行われた。期間は2泊3日、国内外を問わず様々な場所で祈りを捧げている青年たちが、同じ場所に集まり親睦を深めた。
 新しく出会った同世代の兄弟姉妹と言葉を交わすのはとても刺激的であった。自分自身の教会生活について改めて考えるきっかけを彼、彼女らに貰った。
 新たな兄弟姉妹との出会いはとても喜ばしいことであるが、再会にはまた違った喜びがある。
 以前お世話になった牧師先生、東北で一緒にボランティアをした神学生、ドイツユースミッションで出会った仲間等、様々な人と再会することができた。
 多くの再会を通して気づかされたことがひとつある。私の知らないところで私のことを心配し、私のために祈ってくれていた人の存在である。
 私のような何の取り柄もない、平凡な人間を、どれだけ多くの人が気にかけてくれていたのだろうか。この世で一番辛いのは人に飢えることだと私は思う。神は時に厳しい試練を人間に与えるが、私が神を否定できないのは、神が与えてくれたかけがえのない友が居るからである。人に満たされた人生を歩んでいる幸福を、肌身に感じることができたということが、私の最大の収穫である。
 不真面目な教会生活をしている私を、いつも気持ちよく送り出してくれる石橋先生をはじめとする越谷教会の方々には感謝してもしきれない。放蕩の限りを尽くす私をどうかこれからも見守って頂けたら嬉しい。
 最後に私も大切な人のために祈りたい。私の幸せを願い、私の重荷を共に背負ってくれる友の魂が、神が与え賜うた永遠の陽だまりの中でいつまでも輝くことができますように。何も返すことができない悲哀と、精一杯の感謝をこめて。
       
(しみず よしひろ)
越谷教会月報みつばさ2014年9月号特集「出会いの喜び」より


特 集