今月の特集題  その喜びの内に



女房の受洗感謝
乙部栄次郎
 先の10月に家内が洗礼の恵みに与ることが許されました。キリストにあるものとして私はこのことが何よりの感謝であります。
 聖書には「主イエスを信じなさい。そうすればあなたもあなたの家族も救われます」と記されています。事実キリスト信徒の中には一人が救いに与ると次々と家族も救いに与り、文字通りクリスチャンホームになると言う羨ましい証を見聞きすることもありますが、我が家では逆で、何時まで待っても妻が救いの恵みに与ることが出来ずにおりました。これは私の信仰の甘さ未熟さの証かもしれません。
 私は敗戦で中国から復員した戦後のキリスト者で、27歳の時御救いに与りました。
 現在86歳ですから、60年間信徒として教会生活をさせて頂きながら最愛の女房をキリストの信仰に導くことが出来ずにいることを、常に不甲斐なく感じておりました。このことは私の行いの伴わない頭だけの信仰にも一因があると思っています。
 聖書は「父親たち子供を怒らせてはなりません。主がしつけ諭したように育てなさい」と懇ろに教えられているのに、些細な言葉の行き違いから年甲斐もなく息子を怒らせ親子喧嘩までしてしまうような駄目親父ぶりを露わにしては反省すること頻りです。しかし、今回、家内が受洗の恵みに与れたのは、このようなぶざま振りとは全く無関係に至極順調に無理なく与えられました。
 これは正に「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたの家族も救われます」と聖書の約束を神様が私の優柔不断で姑息な手立てとは関係なく、深いご計画をもってお進め下さったことと考え感謝しております。なにしろ私ら二人とも80代の後半で、しかも60年経っても荒野を彷徨するばかりで、一向にヨルダン川を越えようとしないのをご存じで神様があらかじめご計画下さったご配慮の賜物と感謝しております。
 私たちが越谷からこの草加キングス・ガーデンへ転居したのは今から5年も前のことですが、この施設はキリスト教の理念で運営されており職員も入居者もキリスト者が多く、地階のチャペルでは毎朝「みぎわ会」の牧師先生方のご奉仕で礼拝が守られ温かな交わりとお祈りに支えられ、こうした信仰的に恵まれた環境の施設に導かれたお陰で今回祝福のうちに、東京中央バプテスト教会牧師の横山武先生から受洗の恵みに与ることができました。
 主が環境を整えて下さり長年祈り願っていた妻を同じ主を信じる者とさせて頂けた恵みを心から感謝し聖名を崇めております。御国への道を老朗相携え目指したいと願っています。
 「神のなされることは
    皆その時にかなって美しい」
  伝道の書3章11節(口語訳)
(おとべ えいじろう)


心から感謝
会田 愛香
 私の新居のポストに一通の手紙が・・・越谷教会の封筒。それは、「その喜びの内に」という内容での原稿依頼でした。正に今、私はその喜びの内にいるではないか!!!と感じ、ここに書かせて頂きます。
 2011年11月19日、大きなパイプオルガンが素敵な青学会館アイビーホールにて挙式を終えることができました。ついに、石橋家の三女がお嫁に行ってしまう?!急な出来事でびっくりされた方も多いと思います。驚かせてしまってすみません。しかし、ずっと温めてきたことなのです。
 挙式は、父の司式にて今まで支えてくれた沢山の方々に見守られて和やかな雰囲気で行うことができました。和やか?!といってもなぜか笑いの絶えない挙式でした。
 挙式では、「弱さを誇る」という題で父からメッセージをもらいました。私の弱さ?!あまり言いたくないですが・・・夫に言わせると「とても頑固なこと、あまり後先考えずにひらめきで行動してしまうこと」だそうです。確かに心当たりがありますが、私にも夫にも弱さがあります。お互いに弱さがあり、その弱さを理解することでお互いを補え合える、弱さがあるからこそ支え合っていける。喜んで弱さを誇ろう、弱い時こそ、強いのである。という今後の私達の軸となる心に沁みるメッセージでした。
 そして当日、挙式に参列してくださった青山学院院長、山北宣久先生より、3つの「あ」が夫婦として大切であるとメッセージを頂きました。1つ目は「温かさ」、2つ目は「明るいこと」、3つ目は「謝ること」の3つの「あ」です。山北先生からは「温かさ」と「明るいこと」はクリア出来ているとおっしゃって頂きましたが、私の弱さとして「とても頑固」とあった様に、3つ目の「謝ること」が一番難しいのではと思いました。皆さんはどうでしょうか?何があってもお互いを受け入れ、許し合わなければ、謝ることができない。謝ることは、許し合うことであると教えて頂きました。実際に山北先生も心掛けているということなので、私も頑固な面も見直し、心掛けていきたいと思います。
 この一生に一度しかないこの日、その喜びの内に、両親が今まで育ててくれたこと、その人生で愛する人に出会えたこと、その愛する人と人生をこれから歩んでいけること、その門出にたくさんの人たちに温かく祝福されたこと、そして神様の前でしっかり誓約できたこと、その全てが嬉しく、その場にいらしてくれた方々、いつも私の為に祈ってくださっている方々、大切な家族、そして神様に心から感謝する一日になりました。
 これから、楽しいことばかりでなく、苦しいこと辛いことがあると思いますが、祈りつつ、このメッセージを心に置いて乗り越えていきたいと思います。とても未熟な私ですので、これからも見守って頂けると嬉しいです。
(あいだ あいか
越谷教会月報みつばさ2011年12月号特集「その喜びの内に」より


特 集