第5回教会セミナー(2/18)

第1部 「信仰の先輩に聞く」

田坂 邦彦兄

「平坦でない道と平穏な心」

伝道牧会委員長 豊川 昭夫

 今年は、越谷教会で30年以上役員と教会学校の教師をしておられる田坂邦彦兄にインタヴュー形式でお話しを伺った。
 越谷教会の百年史に「特伝・講演・他教会牧師説教一覧表」がある。その中に1956年(昭和31年)に青山学院大学教授、田坂誠喜との記述がある。田坂兄の父上である。その父上が戦時中、キリスト者として戦争批判の理由で獄中生活を送った。母親は刑務所の壁のそばで讃美歌を歌って父親に元気であることを知らせた。私はもうこの話だけで感動してしまった。
 このご両親のもとに生まれた田坂兄が、その後、高校生の時に受洗し、その後も教会役員・教会学校の教師として活躍してこられたのはご両親の熱い信仰の故にと思う。しかし、勤めていた銀行の破綻や家族の病気等、決して田坂兄の人生は平坦な道ではなかった。それでもクリスチャンであったため「心はいつも平穏でいられた」と話を結ばれた。この信仰の先輩に続くものでありたい。

        (とよかわ あきお)

第2部 「知っているようで意外と知らないキリスト教葬儀と墓の問題について学ぶ」

講師 奥田 幸平氏

「考えさせられました」

 鈴木 洋史

  第二部は、キリスト教専門葬儀社葛Pの会長であられる奥田幸平氏(埼玉新生教会員)に3年ぶりにおいで頂き講演をして頂きました。
 奥田氏と第一部でお話しされた田坂兄とのご縁について紹介された後、最近の葬儀の特徴や、礼拝として行われるキリスト教の葬儀と、一般的な日本の葬儀の違いについて話されました。
 その中でも、(未受洗者の)遺族との間で発生した様々なトラブルなどは、興味深いだけでなく、クリスチャンとして考えさせられるものがありました。
 更に今回は、墓地の問題についての言及もありました。このことがネックとなって求道者のままでいる人など、改めて異教社会の日本において、キリスト教徒として信仰を守っていくことの難しさを知らされました。
 幸い私は、夫婦そろってクリスチャンですが、奥田氏が講演の最後に言われたように、自らの葬儀や埋葬場所について、元気なうちに牧師先生や家族に、明確に伝えておくことが、残された人たちに迷惑をかけないためにも大切であると思いました。

(すずき ひろし)


越谷教会月報「みつばさ」2017年3月号より