特別伝道礼拝 (9/11)説教「起きて歩きなさい」

聖 書 マルコによる福音書2章1〜12節
説教者 雲然 俊美牧師



特別伝道礼拝で思ったこと

谷口 則之

 新規に立ち上げていくのは、大変だけどダイナミックで面白い。
 ロックな口調で思わず聞き入ってしまった。
 いろいろな教会カラーの人たちを束ねるのに、「ならば、そのカラーも新規に作ろう」という発想も面白かった。
 僕は今、「子育ての面白さをお父さんに伝える」というボランティア活動を立ち上げている最中なので、大いに参考になった。
 この活動で気付いたことがある。
 「どういう気持ちを起こせるのか」という能力があるということにだ。この間、初めての企画「小屋づくり」でのことだ。
 小屋を三日かけて作り、最後にそこに子どもが一泊するという企画だった。
 しかし、それの初日は雨模様で活動を中止した。それにも関わらず一組の親子がキャンプ場に来た。来たからといって何があるわけでもない。雨の中、その親子と一緒に大型テントの中にこもっていた。そうしたら、小学校一年生の女の子が、退屈になって、その雨の中、裸足でキャンプ場を歩き始めた。初めは「気持ち悪い」と言っていたが、そう言いながらも裸足で泥んこの上を歩き続けた。
 雨で中止なのにキャンプ場に来る親子、雨に濡れながらも気持ち悪くても裸足で泥んこの上を歩く子、この親子は、憂鬱な気分を吹き飛ばす「気持ち」を起こした。キャンプ慣れしている僕でもしないことをした。
 「どういう気持ちを起こせるのか」
 僕はこの活動を通して、こういう「能力」があることに気付いた。
  雲然牧師が教会を立ち上げていく上での「葛藤」とは、比べ物にならないけど「辛い」「苦しい」「大変」こそが「成長」の「鍵」なんだと強く思う。
 逆に「気楽」「簡単」「便利」「快適」には、何ら成長が起こらないということにも気付かさせられる。
 雲然牧師の、その苦しい体験こそが、そこの教会の、また、本人の「成長」になったのでしょう。彼のあの笑顔は辛さ、に勝った者だけに許された本物の喜びだ。
 その喜びの笑顔に伝道の秘訣があると思う。
 「いつも喜んでいなさい」
 ちなみに、僕のその企画は「キャンプじぃじ」で検索をすれば動画で見られます。

       (たにぐち のりゆき)

越谷教会月報「みつばさ」2016年10月号より