高く評価された国際会議

石橋 秀雄


 日本基督教団はその歴史上初めて国際会議を開催した。東京電力福島第一原子力発電所の事故は有史に残る大事件であり、核と生命は共存できないことを世界の教会に訴えることが、日本基督教団の使命と考え、「原子力安全神話に抗して」―福島からの問いかけ―との主題のもとに東北学院大学を会場に国際会議を開催した。

 海外教会から10ケ国、61名の参加、国内の参加者を含めて250名の会議となった。
 3月11日午後2時、会議に先立って、「東日本大震災3周年記念礼拝」を行い500名の出席者があった。礼拝後、姜尚中聖学院大学学長(この4月から)の公開記念講演(550名)から国際会議を14日まで開催した。
 会議は英語、韓国語、中国語、日本語の同時通訳で行われた。四ヶ国語の同時通訳での国際会議は世界に例を見ない。内外の専門家の講演、実践活動の報告を聞き、熱心な議論が交わされ、海外からの参加者から高く評価される国際会議となった。


 

 最終日に大会宣言文の作成を全体会議で行った。大会宣言の重要な部分は「福島原発事故の根源に人間の罪」(創世記3章)があり、7つの罪として指摘し、「原発、核兵器の破棄、放射性廃棄物処理の解決」などの努力目標を付記。この大会宣言は世界の教会に発信される。

(いしばし ひでお)