協同組合の旅

清水 泉

 2012年は国連が定めた「国際協同組合年」です。これを記念して生活クラブ生協ではヨーロッパへ視察研修を計画し参加しました。イギリス、イタリア、スペインと回る11日間の旅でした。
 イギリスではロッヂデールという英国の協同組合発祥の地に行きました。また「アカウント3」という中間支援組織を訪ねました。
 英国は3人集まれば協同組合ができます。そのメンバーがきちんと運営できるように4日間にわたり、市場リサーチ、資金調達、財務管理、税理関係をレクチャーします。主にチャリティー(寄付)と組合員組織で成り立っているようです。
 参加者の中に「アメリカやイギリスなどのスポーツ選手はチャリティーを普通にしている。結構多額な額を出している。なにがそうさせるのか」と話していました。
 私は「文化の違いがあり、1位になった事、金メダルを獲得できた事の能力は神様からもらったものなので、いただいた一部を神さまにお返しする。このことで得た能力を神さまに感謝するからです」と語ってしまいました。
 イタリアで印象深かったのが精神病院を町に開放したオリンダ協同組合です。一人の精神科医が始めた運動で「精神病は隔離して直すのではない。社会参加する必要がある」と考え、カソリックが運営していた精神病院をレストラン、ホテル、劇場にと変えてきました。町の人の理解を得、レストランがランチタイムにいっぱいになるまで20年かかりました。「近づいてみれば普通の人はいない」(写真)門扉の上に掲げてある看板にはそう書いてありました。
 最後はスペインでしたが、国連に協同組合年を定めるきっかけになったモンドラゴン協同組合です。1940年代にアリスメンディアリエタという神父が作った技術学校が基礎となり、いくつもの協同組合をつくられました。このことにより貧困から解放されたのです。
 欧州を旅してこんなにも協同組合が教会と関係が深くかかわっていることに驚きを感じました。    

(しみず いずみ)


越谷教会月報みつばさ2013年3月号より