クリスマスイブ
鈴木 美紀
私は北海道の小さな町で生まれました。
その町の真ん中に小さな教会があります。附属の幼稚園も併設されています。
高校何年生の時でしょうか。イブの日、私は母に頼んでお礼拝に一緒に行ってもらいました。無性に行きたくなったのです。
お礼拝の後、愛餐会があり、最後にプレゼント交換になりました。私も母も真っ青になりました。手ぶらだったからです。結局、私と母はプレゼントをいただきました。
「知らなかったとはいえ、申し訳なかったね」と言い合いながら帰りました。
そして真っ暗闇の中、蝋燭があかあかと輝いていた事、教会の人たちが温かった事が心に残りました。
我が家とその教会は歩いて三分の距離でしたが中に入ったのは、あの日だけです。
でも、あの日の続きを神様は越谷の地に用意して下さいました。今年も愛餐会が楽しみです。
(すずき みき)