12月1日(日)
ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。
ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。
権威(けんい)が彼の肩にある。
その名は、「驚くべき指導者、力ある神
永遠の父、 平和の君」と唱えられる。
(イザヤ書9章5節)
今年もクリスマスシーズンがやって来ました。今年は今日12月1日からアドヴェントに入ります。
クリスマスは神の御子イエス・キリストの誕生日を記念し、お祝いの礼拝をする喜びの日です。5世紀頃から「キリストの降臨を待ち望むクリスマスの準備期間」という待降節の考え方がクリスチャンの間で起こってきました。クリスチャンの人々はクリスマスの前の日を数え、クリスマスを指折り待つようになったのです。アドヴェントは毎年11月27日から12月3日の間に来る日曜日から始まることになります。第1週には1本の、2週目には2本の・・・と蝋燭(ろうそく)を燈(とも)して主の生誕(せいたん)を待ち望むのです。
さて、今でこそ教会の最大のイベントとなっている、このクリスマスですが、キリスト教成立当時はイエスさまの誕生を祝うという習慣は未だありませんでした。初代教会にとっては、イエスさまの死と復活のほうが重要なことで、降誕はあまり重視されていませんでした。 「復活祭(イースター)」はかなり初期から祝われていたようです。
これが3世紀になるとようやく、神の子イエスが人として地上に来たことも重要な救済の出来事と考えられるようになり、それを祝うためにイエスさまの生まれた日を確定する必要が出てきました。
でも、イエスさまの復活が「イエスの死から三日目の日曜日」=過越祭((すぎこしさい)ユダヤ教の春祭り=民のエジプト脱出を記念する)明けの日曜日と聖書には明記されているのに、イエスさまが何月何日に生まれたかはどこにも書いていないのです。
12月25日になったのはローマのミトラ教の祭日に対抗するためキリスト教がその日に決めたのだとも言われていますが、初めてキリスト教を公認したローマ皇帝のコンスタンティヌスの思惑もあったようです。コンスタンティヌス帝が325年トルコのニカイアで開いた教会会議において協義され、正式に12月25日に決められたそうです。
ただ、何日であるかは重要でなく、キリスト教にとって本当に大切なのは、「神がそのひとりごを私達に与えて下さった」という事なのです。